さて、先週に引き続き今学期の重点項目で「書き出しの結び」というものがあります。五年生でやっていた人は二回目になりますが、作文の結びを書き出しと呼応させる書き方です。

同じ言葉を使ったり、「いただきます」に対して「ごちそうさま」で結んだりすることで、作文全体に時間的な幅の広がりが生まれる効果があります。「うまい」と思わせる作文にこのような書き方が使われていることがよくあります。書き出しもそうですが、なるべく自分の考えや気もちを省き、動作や情景のみで文章を作るのがコツです。

最初は難しいかもしれないので、アドバイスしながら進めます。

 

今週は庭先果実の代表である柿についての記述から感想文を書いてもらいます。最近は干し柿を食べる子も少なく、ましてや干し柿を作った(干してある光景を見たことがある)という体験を持つ子も少なく、実は書きにくい題材です。ただ、長文は大変興味深く柿にまつわるトリビアがてんこ盛りなので楽しく読んでもらえる文章だと思います。

 

似た話として、柿や干し柿にまつわるエピソードがあればいいのですが、なければ柿が好きか嫌いか、どんなところでそう感じるのかなど、東京でも住宅街を歩けばはまだ庭先果実として柿が生っているところもたくさんあります。鳥にとられないようにネットをはっているところ、鳥に見向きもされていないところ、長文を読んだ後なら興味深く観察できるのではないでしょうか。何例かをまとめて体験実例として書くとよいでしょう。

 

第三段落の「前・聞・調べた話」ではお父さんやお母さんの渋柿体験があれば是非!その他柿や庭先果実のエピソードもいいですね。

第四段落は、日本人と柿の歴史や、動物と人間と柿の渋の知恵比べという視点がヒントです。一般化は「人間にとって」でも「日本人にとって」でもいいですね。